コラム:自己管理を助けるツールと習慣
研究生活では、日々の作業や中長期の課題を見失わないための「自己管理」が不可欠です。ツールや習慣は、その助けとなるだけでなく、精神的な安定を支える重要な柱にもなります。
私自身、学生時代からToDoアプリ、Googleカレンダー、ポモドーロ・タイマーなど、さまざまなツールを試し、現在も進化させ続けています。たとえば今、私が使っているのはMac標準のToDo、カレンダー、メモ帳です。特別なアプリに頼らず、OSに標準搭載されたツールだけで十分な管理ができます。Pomatezというシンプルなポモドーロ・タイマーも愛用しており、作業の集中と休憩のリズムを支えています。
具体的には、ToDoアプリでその日の大まかな作業を管理し、メモ帳に番号付きリストを作って30分ごとの取り組み予定を立てます。このリストでは、左につけた番号を2で割るとおおよその時間がわかるため、残り時間でどこまで進めるかが一目で把握できます。作業が増えすぎて頭が混乱しそうなときは、紙に書き出したり、Miroのようなホワイトボードツールを使って、関係性や重要度を視覚的に整理することもあります。
もちろん、過去には新しいツールに夢中になるあまり、肝心の作業が進まなくなるという典型的な落とし穴にもはまりました。その経験を通じ、いまは「最小限で最大の効果を生む」シンプルな構成を重視しています。ツールはあくまで補助。自己管理の本質は「自分を縛るため」ではなく「自分を自由にするため」の技術なのです。
重要なのは、完璧を求めず、自分にとって自然で続けやすい仕組みを見つけること。そして、小さな習慣――朝のタスクリスト、夜の簡単な振り返り――を積み重ねることです。こうした地道な取り組みが、研究者としての成長と安定を支える土台になります。