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古池研究室とは

挑戦する問いの中心に

古池研究室の中心には、 「人間の思考と学習を最適化するシステムをいかに開発できるか」 という大きな問いがあります。 これは単なる技術開発の問題ではなく、私たちが「学ぶとは何か」「知るとは何か」という根本的な問題に挑むことを意味します。

この問いに応えるため、研究室は認知科学、学習科学、教育心理学、人工知能、知識工学、教育工学、ヒューマン・コンピュータ・インタラクションといった、 学際的な知見を組み合わせて研究を進めています。こうした分野横断的な姿勢は、研究室の大きな特徴です。

プロジェクトの具体例

研究室ではいくつものプロジェクトが同時に走っています。

  • CHUNK:人間の知識や理解を小さな単位に分解し、プログラミング教育などで再利用を促進するプロジェクト。
  • CLOVER:誤りや失敗を学習資源として活用し、多様な外部表現を用いて理解を深めるプロジェクト。
  • OCEAN:情報過多の現代社会で、学習者が自律的に意思決定できるように支援するエージェントの開発。

これらはいずれも、「学びの本質に迫り、それを支える技術を生み出す」という共通のビジョンで結ばれています。

研究室の文化と日常

古池研究室では、 自主性協働 を何よりも大切にしています。 「自分の研究を自分で進める」という責任感を持ちながら、互いの研究に関心を持ち、積極的に助け合う姿勢が求められます。

たとえば毎週の全体ミーティングでは、進捗の共有だけでなく、 「この問いは本当に重要か」「他にどんな説明があるか」といった鋭い議論が飛び交います。 一方で、雑談や食事会、ボードゲーム会などを通じて、研究室の人間関係を耕す場も大切にしています。

指導方針と学び方

指導者は、学生の研究の主体性を尊重し、必要に応じて助言やリソースを提供します。 一方で学生は、自分の研究計画を立て、困ったときには積極的に相談し、学びを深めていく責任があります。

重要なのは、成果の責任は最終的に自分にあるということです。 指導者の助言や指摘をそのまま実行するだけでは十分ではありません。 自分の研究の価値を問い直し、自分なりの意味づけを行い、それを仲間や社会と分かち合う姿勢が求められます。

この章のまとめ

  • 古池研究室は「学びの最適化」という根源的な問いに挑む学際的集団である。
  • 代表的なプロジェクトは CHUNK、CLOVER、OCEAN で、それぞれ独自のアプローチを取っている。
  • 自主性と協働の文化を育む中で、メンバーは互いに刺激を与え合い、成長していく。
  • 成果の責任は自分にあることを理解し、問い続け、学び続ける姿勢が求められる。