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学術研究とは

学術コミュニティでの知の共有

「学術研究」と聞くと、どこか堅苦しく敷居が高い印象を抱く人もいるかもしれません。専門家が集まって難しい議論をしている世界、日常とは無縁の純粋な知の世界――そういうイメージを持つ人もいるでしょう。たしかに学術研究は、日々の生活のすぐそばにあるものではありません。けれども、世界の理解を深め、技術を進歩させ、社会を少しずつ良くしていくための基盤として、あなたの生活を根底から支えています。スマートフォンの中身も、医療現場で使われる薬も、子どもたちが学ぶ教科書の内容も、すべてどこかで誰かの学術研究に源流をたどれます。学術は閉ざされた象牙の塔の中だけで営まれているわけではなく、社会と結びついた知の営みなのだと僕は考えています。

その核には、 問いを立てる力 と、 知を共有し積み上げる力 があります。一人の問いが議論を呼び、新たな仮説や方法が生まれ、学問全体の進歩につながっていく。この連鎖の中にあなたも加わっていくのだと考えると、学術研究の見え方は少し変わるはずです。

この章では、学術研究を三つの角度から見ていきます。